作品紹介
あらすじ
厳しい冬だった。父はもう春を見られそうになく、宿は母とおれで回していた。一月のある朝、霜で入江が真っ白になった早い時間に、船長はいつもより早く起き、海辺へ下りていった。息を白く残して大岩を回るとき、腹立たしげに鼻を鳴らしたのが、最後に聞いた音だった。