作品紹介
あらすじ
走ってくる足音が耳に届き、振り返ると明かりが一つ、揺れながら近づいてきた。「その金を持って、先に走りな。あたしは気が遠くなりそうだ」。母は橋のたもとで倒れた。おれは母を土手の下へ引きずり、アーチの下へ入れた。それより奥へは動かせない。母の体はほとんど外に出たまま、二人とも宿の声が届くところにいた